「へんたいがな」プチ入門

こんにちは、松川まりこです。

 

突然ですが、「変体仮名」ってご存じですか?

「へんたいがな」と読みます。

 

ひらがなの旧字体なのですが、

ドラマなどで古い書物が登場するときや、博物館で展示されている書物など、、、

みなさん、どこかで目にしたことがあるかもしれません。

ひらがなっぽいのに、読めそうなのに、なんか読めない!そんな文字です。

 

わたしが身近だったのは、北海道の百人一首。

一般的な紙の百人一首とは違い、

北海道のものは、木札にダイナミックな筆の文字が書かれているんですよね。

 

残念ながら、木札の実物が手元にないのですが、こんな感じ…!

この文字を眺めるのが、子供の頃から好きでした。

 

 

今日は、この変体仮名を簡単にご紹介したいと思います。

参考テキストはこちら。

 

 

仮名変体集

編者:伊地知鐵男

発行所:株式会社 新典社

 

 

平安初期から江戸期までの古典作品や古筆切などに、

実際に使われている字形を集めた仮名集です。

 

よく出てくる文字に、書き込みがしてあります…。

 

たとえば、右ページの「か」だけでも、

一行目の「加」が変化したもの(現在の「か」はこれですね!)や、

二行目の「可」が変化したもの(これが、意外とよく出てきます!)

他にも、「閑」「家」「我」…など、

様々なバリエーションの「か」があることがわかります。

 

元の漢字から、「え、こんなに崩しちゃって大丈夫!?みんな読めなくない?」

と心配になるくらい(笑)、大胆に変化している文字も多いです。

 

 

それでは、さっそく…!

百人一首で変体仮名を読んでみましょう!

 

 

 

歌の説明は、今回は置いておきます。

百人一首の札には、短歌の下の句が書かれていて、

この札には、「あか月はかり うき物はなし」と書いてあります。

 

一文字づつ見ていくと、こんな感じ…。

 

 

先ほど、仮名変体集の「か」のページをチェックしましたが、

この札の最初に出てくる「か」(一行目の真ん中)は「可」の崩し文字、

二つ目の「か」(二行目の二文字目)は「加」の崩し文字が使われています。

 

現在の感覚で、読める文字も多いと思いますが、

わかりにくいのは、二行目の最初の文字「は」と、

三行目の下から二番目の文字「な」でしょうか。

 

「は」から見ていきましょう!

 

普段わたしたちが見慣れた「は」は、一行目の「波」なんですね。

今回は、二行目の「者」から派生した「は」が使われていました。

 

 

そして、一見「る」に見えるこちらの「な」は、

実は、私たちがふだん使っている「な」と、

元は同じ「奈」の崩し文字であることがわかります。

 

ちなみに、こちらの写真の左側のページ、二行目に並ぶ、

つい「ふ」と読んでしまう文字は、「に」です。

この文字も、けっこうよく出てくるパターン。

なので、百人一首のこの札も、

 

いかふ!!!

……ではなく、「いかに」なんですよね。(笑)

「いかに久しき 物とかはしる」と、書かれています。

 

読めました??(笑)

 

あまり実生活には生かすことのできない知識ではあるのですが、

読めると少し面白い、変体仮名のお話でした。

 

 

ちなみに、百人一首のテキストは、

またまたすみません、

わたしの小学生の頃の自由研究でした。

(以前、自由研究で作った絵本の紹介をさせていただきました(笑)。)

 

それでは、また次回!

おつきあいいただき、ありがとうございました!

 

この記事を書いた人

松川まりこ

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札幌出身、旭川在住。読書アドバイザー。 本にまつわるお話を発信します。レトロなもの、雑貨、甘いもの、カフェ巡りが好き。カバンに本を放り込んで、自転車であちこち駆け回ります♪