こんにちは!松川真梨子です。
お久しぶりの投稿となってしまいました。
本日も、本のご紹介をしたいと思います。
子どもの頃って、大人と離れて、子どもだけで暗い時間に外を出歩いたり、
お店に入って食事をしたり、交通機関を使って移動したり、、
そんなちょっとしたことで、冒険をした気持ちになりませんでしたか?
そんなわくわくを思い出させてくれる一冊です。
幽霊屋敷で魔女と
著者:山中恒
発行所:理論社
生まれてすぐに母親を亡くし、おばあちゃんと暮らしていた小学生のマイ。
でも、突然のおばあちゃんの死と、離れて暮らしていたお父さんの再婚で、
新しいママと、同い年の連れ子のシューと4人で暮らすことになります。
新しい家は、幽霊屋敷と呼ばれる古い洋館でした。
新しいママは、美人で、優しくて、仕事が出来る人。
でもある日、マイと似た境遇で、今まで母親と離れて暮らしてきたシューから
「あの人は魔女かもしれない」と打ち明けられます。
最初は半信半疑のマイですが、次第にママがどこかおかしい…と感じ始めます。
恐ろしい魔女に目を付けられたマイと、秘密を分かち合うシュー、
幽霊屋敷と呼ばれる洋館の秘密と魔女との関わり、マイを守るおばあちゃんの幽霊!(笑)
魔女はこわーいですが、けっこうマイの肝が据わっているので、
読む側も、どんと構えていられるのと(笑)、
全体的にどこか喜劇的で、テンポよく読める一冊です。
そしてこの本、子どもの頃に憧れるシチュエーションが散りばめられています。
幽霊、魔女、洋館…そんなキーワードもわくわくしますが、
幽霊屋敷と呼ばれているとは言え、
プールもブランコも付いた大きな洋館に住むことができて、
広~い1人部屋が当たり、
優しいママが、欲しいものはなんでも
与えてくれて(テレビもラジカセも電話もオシャレな服も!)。
放任主義で、自分の判断で好きなように行動させてもらえる。
しかも、家族ではあるのですが、
同い年のシューが、親友のようで、共犯のようで。
秘密を共有できる相手が近くにいて、毎日お泊まり会をしているみたいなのが楽しそう。
ちょうど、この本を初めて手に取ったのが、マイと同い年の頃だったので、
まさにわたしの「こうだったらいいのに」が詰まっていて、
自分とマイを重ねて、わくわくしたものです。
しかも、マイ自身は気取るところがなくて、庶民的で、馴染みやすいのも良いところ♪
大人になってから読んでも、子供の頃のちょっとした冒険心を思い出させてくれて、
わくわく出来るお気に入りの本です。
親子で読める一冊、ぜひ手に取ってみてください。