はるかな空の東~クリスタライアの伝説~

まりこの本棚

読書アドバイザーの松川まりこが、面白いと思った本の紹介を中心に、本にまつわるお話を様々な角度から発信します。

こんにちは、松川まりこです。

12月に入りましたね。

 

今年1年を振り返ると、家にいる時間も多かったせいか、

その分時間が止まっていたような?

わたしにとっては、いつも以上にあっという間に感じた1年でした。

夫は逆に、長い1年だった…と言っていたので、

本当に人それぞれですね。

みなさんにとってはどんな1年でしたか?

 

予定していたイベントや旅行を諦めた方も、

なんだか疲れたなーと、

どこか遠くに行ってリフレッシュしたい!という方もいるかもしれません。

 

本屋さんに行けば、旅行の本もたくさんあるのですが、

実は、現実から離れてリフレッシュしたい時の、わたしのおすすめはファンタジー!

 

今日は、子どもの頃から、変わらず大好きな一冊をご紹介します。

 

 

はるかな空の東 ~クリスタライアの伝説~

著者:村山早紀

発行所:小峰書店

 

 

ナルは、人と話すのが少し苦手な、でも平凡な女の子。

学校に通い、吹奏楽部に打ち込み、平和な日常を送っています。

でも、自分自身にも、一緒に暮らす叔母のハヤミにも、

どこか他の人とは「違う」ものを感じていました。

 

5年前に今の場所に引っ越してくるより前の記憶はなかったのですが、

12歳の誕生日を前に、毎晩不思議な夢を見るようになり、

そこから断片的に、忘れていた記憶が蘇ってきます。

夢の中には、どこかの塔に閉じ込められた、自分にそっくりな女の子。

そして、ある事件がきっかけとなり、

ナルは3つの月が空に浮かぶ世界へとやってきます。

 

そこで出会ったのは、歌を歌って旅をする吟遊詩人の歌姫、サーヤ・クリスタライア。

事情を話したクリスタライアに護られ、

元の世界に戻るべく旅を始めるナルでしたが、

次第に、この世界の伝承や、自分の出生について、

そして自分の予言された宿命について知っていくこととなります。

 

ナルは、5年前に亡くなったことになっていた、この国のお姫様でした。

生まれたときに、ある予言を受けていたナルは、

世界を滅ぼそうとする”呪われし者”に命を狙われ、

大けがを負いながらも、

城に仕える魔術師だったハヤミに連れられ、別の世界へと逃げてきたのでした。

 

そして、もう一つの予言を受けた双子の片割れの姫が、

今もまだ城の塔に幽閉されていると知り、彼女を救うべく故郷の街へと向かいます。

”呪われし者”が待っていた、3つの月が重なる「千年の夜」に、

最大の決戦が始まります。

 

 

魔法、歌の力で人を癒す歌姫、旅や冒険、神々の伝説、出生の秘密…、

個人的に好きな要素がたっぷりで、

大人になった今読んでも、胸がときめきます(^^)笑

 

小学生の頃、1番大事にしていた本でもあるのですが、

特に小学生の頃は、学校に馴染めなかった時期もあり、

そんなとき、

「わたしには本当は別の世界に帰る場所があるのでは、いつか迎えが来るのでは…」

なんて想像してドキドキしていたので、

まさに当時のわたしのツボだったのだろうなと思います。

 

あまり積極的なタイプではないナルが、

少しづつ勇気を出し、自分を信じ、逞しくなっていく姿は、

わたしの憧れでもありました。

 

そして、村山さんの文章は、

情景が浮かぶように美しくて、ちょっとした言葉遣いが本当に優しいんです。

あたたかい世界観がとても好きです。

 

この本で悪役として出てくる”呪われし者”も、

典型的な悪というよりも、

過去を悔い、むくわれない、悲しい存在として描かれています。

どこか投げやりで、でも人として誰かを思う心も持ったままで。。

 

最高の現実逃避になる物語です。(笑)

思い切り遠くに旅したい!と思ったときに、

ぜひ手に取ってみていただきたいです。

この記事を書いた人

松川まりこ

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札幌出身、旭川在住。読書アドバイザー。 本にまつわるお話を発信します。レトロなもの、雑貨、甘いもの、カフェ巡りが好き。カバンに本を放り込んで、自転車であちこち駆け回ります♪