こんにちは、松川まりこです。
今回は、クリスマスが近づくと読みたくなる
あたたかい物語をご紹介します。
何年か前に映画化もされているので、お話を知っている方もいるかもしれません。
ナミヤ雑貨店の奇跡
著者:東野圭吾
発行所:株式会社KADOKAWA
同じ児童施設を出た三人組は、
強盗をしたその晩、帰り道に車が動かなくなり、
近くに見つけた「ナミヤ雑貨店」という廃屋で、夜を明かすことになります。
しかし、廃屋のはずの店舗の郵便口に封筒が届きます。
それは、かつてこの店の店主だった波矢に向けた悩み相談でした。
とりあえず、波矢の代わりに返事を書いてみる三人ですが、
次第に、この雑貨店が過去と繋がっていることに気が付きます。
そして三人は、次々に舞い込む悩み相談の解決法を真剣に考えていきます。
強盗を働いた三人ですが、一言で「悪人」かというと、そうではありません。
大切なものを守ろうとする気持ちは、誰もが同じで、
その想いの行き違いや、立ち位置によって、
「悪人」にも「善人」にもなってしまうものなのだと気づかされます。
悩み相談の手紙を受け取り、解決し、
連作の短編集のように、物語は進んでいきますが、
読み進めるうちに明かされる物語の繋がりに、鳥肌が立ちます!
まさに奇跡!
読み終えたあとの満足感がとても気持ちの良い一冊です。