
サバ缶の冷や汁
本州育ちとしては、北海道の夏は物足りない。
くるか、くるか、暑さくるか、と身構えていると、
お盆がすぎて涼しくなっちゃう。
うだるような暑さと、木々のむせかえるような濃い緑がなければ、
夏を実感できないのに!
そんな肩透かしをここ数年くらってきたが、
2年前から住み始めた帯広はそんな「暑さ恋しさ」に数日間だけど応えてくれる。
たまに「ここで!?」というサプライズなタイミングで暑さがやってくる。
あづい~うお~~苦し嬉しい。
汗、でるわでるわ。
ああ、さらさらしたもの、食べたい。
こんなときはあれを作りたくなる。
漫画「おりおりスープ」(綿貫芳子著、全4巻)にでてくる、「さば缶の冷や汁」。
本の装丁の仕事をする主人公はスープ好きで、
季節折々の旬を取り入れた美味しいそうなメニューが毎回紹介される。
飲食店で食べるときもあれば、
主人公が自分で調理するシーンも多い。
どれも基本的にはそんなに手間のかからないレシピになっていて、
ふとしたときに、「今晩はアレ作ってみようかな」となる。
冷や汁の材料はざっくりこんなかんじ。
*材料
サバの水煮缶 1コ、きゅうり 1本、トマト 1コ、木綿豆腐 1/2、みょうが 1コ、大葉、ご飯、水、すりゴマ、いりゴマ、味噌、塩
*手順
①アルミホイルにミソを薄く平らに置いてトースターで焼き目をつける②木綿豆腐は水切りしておく③大葉とミョウガを千切りに④きゅうりは輪切りにして塩もみしておく⑤サバ缶の身と、豆腐・大葉・ミョウガ・きゅうりをボウルに入れてほぐし混ぜる⑥別のボウルに①で焼いたミソ、サバ缶の汁、すりゴマを入れ適量の冷水で伸ばしながら溶く⑦お茶碗にごはんをよそって⑤の具をのせ、⑥の汁をかける⑧最後に角切りトマトといりゴマを散らして完成!
そう、要するに「冷たいネコマンマ」だ。
夏野菜はいまだったら簡単に手に入るし、
味噌をトースターですこし香ばしくしたり、すりゴマもまぜたりと、
ちょっとした工夫があるのもずぼらとしては満足感が高い。
そして、食欲がなくてもさらさら~と食べられる。
味噌汁って冷たいのも結構行けるなと気付く。
ちなみにキュウリはスライサーで薄切りにするよりも、包丁で輪切りにした方が食べ応えがあると思う。
あと便乗して高校時代よくやっていたサバ缶レシピも紹介。
生徒の間では「ガクソ」と呼んでいた。おそらく学生ソバの略。
*材料
サバ缶 1コ、マヨネーズ 適量、醤油やめんつゆ 適量、そうめん
*手順
①サバ缶1コ(汁もまるごと)とマヨネーズ、めんつゆをボールにいれて混ぜ合わせる②そうめんをゆでる③①で②を食べる 以上
究極のずぼら。めんつゆに飽きたらやってみてほしい。
見た目はグロテスクだが美味い。
みなさんは夏に食べたくなるもの、ありますか。